ものえらびの話

H1essentialとDR-07XP、録音機をUSBマイクにも使うなら

本体に録る32bit floatと、PCへ送るUSB音声は別の仕様。H1essentialとDR-07XPを、同時保存・ミュート・必要な道具から選び分けます。

調査記事公開 約7分で読めます
録音機とUSBマイクについて考える、丸眼鏡とお団子ヘアの女の子の説明用カバー
説明用の生成カバーです。実物の商品や使用風景を描いたものではありません。
この記事の目次

こんにちは。

今回紹介するのは、ZOOM H1essentialとTASCAM DR-07XPです。外へ持ち出せる録音機を、家ではPC用のマイクにも使えたら、道具を一台にまとめられそうですよね。

ただ、商品説明で見かける「32bit float」は、本体に録るときの話。USBでPCへ送る音まで同じ形式になるとは限りません。私が選ぶ前に分けて考えたいのは、音をどこへ残すかです。

今回は実機の試聴や操作感ではなく、国内向けの公式説明書とサポート情報から、接続と保存方法の違いを見ていきます。

先に、選ぶときの答え

PCへ送りながら本体にも録りたいならH1essentialが候補です。DR-07XPはUSBマイクと本体録音を切り替えて使います。両機ともUSBの32bit float出力には対応しません。H1本体のUSBミュートは、本体に保存される音声にも効く点に注意が必要です。

本体録音とUSB機能を比べる

本体録音とUSB機能を比べる
比べることZOOM H1essentialTASCAM DR-07XP
単体WAV録音44.1/48/96kHz・32bit float44.1/48/96kHz・16/24bitリニアPCM、32bit float
USB音声48kHz・16bit固定44.1/48kHz・16/24bit(公式FAQ。取説の仕様表は24bit表記)
USB中の本体保存可能。USB中は48kHz、MP3録音不可不可。レコーダーとのモード切替
電池/対応カードの上限単4形2本/1TB単3形2本/512GB

いちばん必要なのは、どの使い方ですか?

H1essentialの条件を確認

本体同時録音が可能。ただし本体ミュートは保存音にも影響します。

詳しい理由へ →

DR-07XPのXY/AB切替を確認

持ち出しとPC用の切替はH1でも可能です。DRはXY/ABの配置変更が選ぶ材料になります。

詳しい理由へ →

録音機を増やす前に

手持ちのヘッドセット等で足りるか、カード録音の用事から考えます。

詳しい理由へ →

音を残すまでに分けて確認すること

H1essentialでUSBを使い、本体にも保存する場合の確認の流れ。全操作を代替する説明書ではありません。

各手順を押すと、人と本体の担当を強調して確認できます。

  1. 対応カード、通信用ケーブル、接続先に合う電源を確認。

  2. 本体で接続先を選び、アプリの入力機器もH1essentialへ。

  3. カードの残量を確かめ、RECキーで開始。録音表示とカウンターを確認。USB接続だけで保存済みとはしない。

  4. 本体のUSBミュートは保存音にも効く。短いテスト録音で接続・保存を確認。

「本体へ録る」と「USBで送る」を分ける

どちらもmicroSDカードへ32bit floatのWAVを録音できるハンディレコーダーです。PCを持ち出さずに音を残し、あとでファイルを取り出す使い方ができます。

一方、USBマイクとして使うときは、本体で拾った音をPCや対応するスマートフォンへ送り、接続先のアプリで使います。レコーダー側のUSB設定と、アプリ側で選ぶ入力機器の両方が関係します。

H1essentialのUSB音声は48kHz・16bit固定。DR-07XPは公式日本語FAQで44.1/48kHz・16/24bitに対応と案内されています。DR-07XPの取扱説明書のUSB仕様表は24bit表記ですが、16bitを使える条件の詳細までは今回の資料から特定していません。

USBで32bit floatのままPCへ送りたい、という目的なら、今回の2台をそのつもりで買わないこと。PC側の録音設定を32bitにしただけで、機器から送られる音声の形式まで変わるわけではありません。

H1essentialは、PCへ送りながら本体にも残せる

H1essentialはUSBマイクとして使っている間も、本体のmicroSDカードへ録音できます。PC側とは別の保存先を持ちたいときに、この違いが選ぶ理由になります。

ZOOM公式の、三脚上のH1essentialをPCと接続した写真
画像引用:ZOOM公式のUSB接続例。PC・三脚等は配置の例で、標準付属品の一覧ではありません。 ZOOM公式の接続例

公式の接続写真では、本体を小さな三脚に載せてPCの横へ置いています。手に持たずに配置できる一方、三脚、接続ケーブル、音を確認するためのヘッドホンなどは、写真に写っているから同梱されるとは限りません。

本体録音用のmicroSDカードは別売で、対応する最大容量は1TB。USBマイク中の本体録音は48kHzで、V2.0追補にはMP3録音を使えないとも記載されています。単体録音の設定を、そのままUSB中も使えると思わずに確認したいところです。

本体にも残す場合は、カードの空き容量を確かめ、本体のRECキーで録音を開始します。録音表示とカウンターも確認。USBをつなぐ操作と本体の録音開始を分けて考えると、録り忘れを防ぐ手がかりになります。PC上で再生している会議相手の声まで、本体へ一緒に保存できると保証するものではありません。

本体のミュートは、カードへ録る音にも効く

同時に録れると聞くと、PC側で何かあっても本体が助けてくれそうに思えます。ただし、H1essentialの本体でUSBミュートを使うと、PCへ送る音だけでなく、本体へ録音される音とモニター音もミュートされます。

再生・一時停止ボタンと波形画面が見え、中央の録音ボタンは親指で大部分が隠れているZOOM公式の操作写真
画像引用:ZOOM公式の操作面。写真の右側に再生・一時停止ボタンが見えます。 ZOOM公式の操作写真

公式の操作写真では、親指の右側に再生・一時停止のボタンが見えます。USBマイク中は、このボタンがミュートの切り替えを担います。普段の再生操作とは役割が変わるので、録音中に本体を触るときに知っておきたい割り当てです。

同じ本体でも、「USB送信音量」の設定は録音音声とPHONE/LINE OUTの出力レベルに影響しないと説明されています。送信音量の調整とミュートで、保存音への影響が違うんですね。

ここでの話はH1本体の操作です。会議アプリ側のミュートがどう働くかとは分けて考えてください。本体保存があることを、操作ミスや録り忘れまで救う保証にはしたくありません。

DR-07XPは、使うモードを切り替える

DR-07XPの取扱説明書には、USBオーディオインターフェースとして使うとき、本体録音はできないと明記されています。PCへ送りながらmicroSDにも同時に残すことを必須にするなら、ここで候補が分かれます。

単体での録音とPC用マイクを別々の場面で使う人なら、同時録音がないことだけで選択肢から外す必要はありません。DR-07XPはマイクをXYとABへ切り替えられる構造です。録る場面に合わせてマイクの向きを変えたいかも、考える材料になります。

DR-07XPの型番、画面、録音と停止ボタンを示すTEACストア公式写真
画像引用:TEACストアのDR-07XP正面写真。画面の32bitF・96kはメーカーの単体録音の掲載例で、USB出力の仕様ではありません。 TEACストアの製品写真

正面写真では、赤い録音ボタンと停止ボタンが画面の下に並び、その下へ方向ボタンやMENUボタンがまとまっています。H1essentialとボタンの並びは違いますが、押しやすさや操作音の小ささは、写真だけで優劣を決められません。

DR-07XPでWindowsのUSBオーディオを使う場合、公式説明書はDR-X用ASIOドライバーの使用を案内しています。Macでは標準ドライバーを使います。使いたいアプリとOSの対応も、購入前に確かめておきたいところです。

本体価格のほかに、何を用意する?

本体へ録るには、どちらも対応するmicroSDカードが要ります。DR-07XPは最大512GB。USB接続には、充電専用ではなくデータ転送に対応したケーブルを選び、PCやスマートフォン側の端子も合わせます。

電池で持ち出すなら、H1essentialは単4形2本、DR-07XPは単3形2本です。USB給電で使う場面まで電池とACアダプターを全部必須とする必要はありません。H1の「PC/Mac」はUSB給電、「スマートフォン/タブレット」は本体に入れた電池で動くモードです。PCの給電能力によって電池動作が必要な場合もあります。

DR-07XPの標準構成は本体と保証書付きセーフティガイド、ID登録ガイドで、カード・電池・通信用ケーブルは別売です。H1essentialも、別売アクセサリーパック付きのセットと本体単品を区別して選びます。今回確認したH1単品ページの同梱物は、購入前に販売条件をもう一度確認してください。

2026年10月24日のAmazon通常購入表示は、H1essentialが税込13,000円(出荷・販売Amazon.co.jp)、DR-07XPが税込27,027円(出荷Amazon、販売三木楽器株式会社)でした。別売品を足すと総額は変わります。価格、送料、販売元、セット内容は購入時の表示が優先です。

私なら、必要な保存先から絞ります

PCへ送る音を、本体のカードにも残したい。その使い方がはっきりしているなら、H1essentialから検討します。ただし、本体ミュートの影響と、実際の録音開始を確かめる手順も一緒に覚える前提です。

一台を持ち出し録音とPC用マイクで使い分け、マイクの配置も変えたいならDR-07XPが候補。PCで使う間は本体録音ができないという条件を受け入れられるかで選びます。

PCにつないで話すだけなら、手持ちのヘッドセットや専用USBマイクで足りる場合もあります。持ち出してカードへ録る用事があるのかを先に考えると、32bitという数字だけで道具を増やさずに済みそうです。

PR・商品リンク

記事に出てきた商品

Amazonのアソシエイトとして、てんびんは適格販売により収入を得ています。

  • ZOOM H1essential 本体

    国内向け本体単品を確認。別売カードやセット内容も購入前に照合してください。

    Amazonで見る
  • TASCAM DR-07XP 本体

    DR-07XやDR-05XPとは別モデル。カード・電池・通信用ケーブルは別売。

    Amazonで見る
調べるときに読んだ資料

ほかの記事を読む →